2001年センター試験第7問
若者の喫煙が保健衛生の専門家を懸念させている。最近の調査では、12歳から19歳のフランスの青年のうち28.8%が喫煙しており、そのうち23.6%が常習者である。喫煙者の割合は年齢とともに上がり、19歳では2人に1人が喫煙するまでになっている。世間に受け入れられている通念とは反対に、喫煙者の割合は裕福な家庭の若者の方が高いのである。
1970年代では、喫煙を公言しているのは女子より男子の方が多かった。1980年代に入ると、事態は変化した。今では女子の喫煙者の方が男子より少し多い状況である。フランスにおいて、15歳の男子の喫煙率が24.1%であるのに対して、女子は27.6%なのである。
喫煙の危険性は若者にも十分に知られている。しかし、若者は今現在を生きているのだ。タバコは若者に今すぐ得られる楽しみを与える。反喫煙のキャンペーンや学校での活動はおそらく健康面に言及しすぎなのであり、タバコを禁じようという企ては目的を達するには至っていない。というのも、若者は健康になろうとしている訳ではなく、気分良くなりたいのである。そして、若者は禁じられたことをしたがるものなのである。
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