2002年センター試験第7問
フランスではコーヒーを好む人が今なお多数派であるが、茶の方が好きだという人も日々増えている。今日では、コーヒーの消費はもはや伸びておらず、もう若者の好む飲み物ではなくなっているのである。それに対して、茶の売り上げは2000年には8%上昇した。もちろん茶が広く普及するには、まだ時間はかかるだろう。というのも、茶の一人あたり年間消費量が、イギリスでは3.6キロ、ドイツでは1キロであるのに対して、フランスではまだ230グラムに過ぎないからである。
緑茶は新聞がその薬効を取り上げ始めたが、フランス人が茶に関心を持つようになった原因でもある。緑茶はさらに文化的な魅力も備えていて、それはアジアを感じさせる素でもあり、旅への誘いである。
また、茶を味わうには腰を落ち着けて時間をかけるということも指摘されるだろう。自らの心地よさを気遣う人たちは、そうしたことで満足するのである。
茶の市場は非常に異なった2つの愛好家に分かれている。一方では、ティーバッグで満足して、茶の用意をするのは難しすぎるという人たちがいる。こういった人たちはスーパーマーケットで缶入りの茶を購入する。他方で、お気に入りの店で茶を買う愛好家がいる。その人たちにとっては、茶はワインのようなものなのである。茶の産地や品質、味といったことを話し始めるや、その人たちのお喋りは尽きることがないのである。
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