12 (8月8日) |
冷戦の終結と共に、アジアではヨーロッパと同様にナショナリズムが台頭してきた。ロシアは依然として日本にとっては潜在的な脅威と見なされているが、それでもソビエトの脅威がなくなったことで、ワシントン・モスクワ・北京間の以前からある均衡は、北京・東京・ワシントンの新しい三角形の均衡に少しずつ取って代わられてきている。この三角形で最も不確かな一角は北京である。中国の支配者たちは、最近の歴史の中で何度も繰り返して、自棄的な行動を起こしてきた。中国は今なお自壊するかもしれないし、中国を統治する人々の不安げなナショナリズムは、大陸全体にとって政治的不安定化の一大要因となりうるのである。 |
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