2-19  (12月24日)
  中世の時代、非常にたくさんの芸術家や作家、詩人、さらには知識人や学者が輩出している。しかし、おおむねそれらの人々は、特に宗教と結びついた問題と関わっている。
  イタリアでは、古代ローマの文明が至る所にその名残をとどめており、ローマの伝統の想い出が今なお息づいているのである。また特に近しい関係にある古代ギリシアの名残にも、同じように至る所で触れることができる。
  14世紀以降、衰退しつつあったビザンティン帝国が様々な困難に直面し、そのため幾分かの平静を求めた多くの学者や芸術家がイタリアへと亡命した。彼らは亡命に際していくつもの写本や芸術作品を持って来た。それらの一つ一つは古代への強烈な関心を甦らせ、そこからルネサンスという名が誕生したのである。
  1. riche en:riche en+無冠詞名詞「~が豊かな」
  2. dans l'ensemble:「全体として、おおむね」
  3. y est resté:y=en Italie。次のyも同様である。
  4. toute proche:副詞のtoutは子音または有音のhで始まる女性形容詞の前でのみ性数の変化をする。procheは「(関係などが)近い、似通った」
  5. que rencontre l'Empire:queは関係代名詞。rencontre l'Empireは倒置している。
  6. l'Empire byzantin:ビザンティン帝国は東ローマ帝国とも呼ばれる。
  7. mourant:直訳すれば「死にかけている、瀕死の」
  8. font fuir:不定詞fuirの意味上の主語は、beaucoup de以下の部分。
  9. à la recherche de~:「~を求めて」 À la recherche du temps perdu『失われた時を求めて』(Proust)
  10. d'où:「以上のことから、それで、だから」

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