5 (8月1日) |
おそらくフランス人なら誰もが、幼少期の想い出と結びついた田舎の家の想い出を記憶の中に持ち続けているだろう。それは祖父母の家であり、そこで夏休みを過ごしたのである。また、屋根裏部屋に「宝物」がたくさん残っている場所でもあるのだ。 時にはこうした宝物の中に珍しくて貴重な骨董家具や大画家の忘れられた絵があったとしても、それらの宝物はたいていは価値のないものだった。 結局のところ最も重要なのは、時の経過で半ば擦り切れた本や、壊れた時代遅れの子供の玩具、古い手紙などがぎっしり詰まった古い箱なのであった。箱の中のものを見ていると、家族の歴史が甦ってくるのだ。 このように屋根裏部屋に押し込まれたものは、世代から世代への繰り返された行いの結果なのだった。すべてが取っておかれていて、何も捨てられてはいなかった。時にはこんなふうに但し書きされている箱も見つかるのだった。「何の役にも立たない紐の切れ端!」 |
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