19 (8月15日) |
外国人との関係において、日本人はごく普通に、まるで自分一人で日本人全体を代表しているかのように振る舞うものだ。日本人が自分の意見や好みを、あたかも日本人すべての意見か好みであるかのように言うことはよくあるのだ。自分が何かを好きか嫌いか言うのではなく、日本人は何かを好きだ、あるいは嫌いだと、当たり前のように言ってしまうのである。このように個人を全体に同化させてしまうことは、ある場合には"私たち、我々"を意味するwarewareというものに基づいている。つまり我々日本人というわけである。ある日本人の心理学者がこの点に関して、ドイツに滞在した日本人の大学教員の打ち明け話を引用している。その教員はある料理をどう思うか質問されて、「これは私たち、私たち日本人の好みには合いませんね」と答えたというのだ。同様のケースで、我々西洋人はおそらく、まず次のように言うことだろう。「私は好きではありません」「こういった種類の料理に私は慣れておりません」 |
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