2-21  (1月2日)
  週末をどうやって過ごしたいか訊かれたら、フランス人の61%は「家庭菜園」と答える。もちろん、これは大都市の住人の場合ではなく、郊外や田舎に住んでいる人のケースであり、彼らにとって菜園を持つことは不可欠なのである。
   野菜が栽培されたり果樹が植えられているのが、家の裏によく見かけられる。良い菜園では一年中野菜や果物が収穫できるはずである。しかし、一番野菜が穫れるのは夏なので、収穫のためにヴァカンスに出かけないフランス人もいる。
   隣人たちと育て方を相談しあったり苗を交換したり、穫れたものを較べたりすることもある。果物が穫れすぎた時には、喜んで友人に配ったりもする。周りの家の中で、一番出来のいいトマトが穫れた時には大いに自慢したりもする。都会の住人を昼食に招くと、野菜や果物はすべて家庭菜園で穫れたものだと話すのである。
   家庭菜園は高くつくと指摘しても無駄である。実際には種子や苗、用具などを買わなければならないのだが、家庭菜園を楽しんでいる人たちにそんなことを言っても無駄なのである。家庭菜園はとても健全な趣味で、健康にも最適だし、質のいい収穫物を食べることもできると彼らは答えるだろう。
   家庭菜園の愛好家たちは、こうして自然に回帰することを望むのだろうか?
  1. avoir:この不定詞は名詞的用法。
  2. poussent les légumes:関係詞のあとで倒置している。
  3. potager、verger:potager「菜園」、verger「果樹園」。ここでは文脈上訳出していない。
  4. C'est en été qu':強調構文。また、文脈上前文とは逆接なので「しかし」を入れてある。
  5. Inutile:「Il est inutile de+不定詞」の構文が省略的に用いられたもの。
  6. de qualité:「良質の、上等の、すぐれた」

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