エクトル・ベルリオーズ（ Hector Berlioz, 1803年～1869年 ）は開業医の家に生まれ、家業を継ぐためにパリの医科大学に進学するが、音楽の道を選び1823年にパリ音楽院に入学する。国の奨学金付留学制度であるローマ賞を、4度目の挑戦で受賞したのが1830年だが、代表作の『幻想交響曲』はこの頃作曲されている。（ローマ賞受賞はカンタータ『サルダナパールの死』）
　『幻想交響曲』はベルリオーズ自身の失恋体験を基にした標題音楽である。その失恋の相手であるアイルランド出身の女優ハリエット・スミスソン（ Henrietta Smithson, 1800年～1854年 ）とは後に再会し、1833年に現在の英国大使館が入っているシャロ邸で結婚式を挙げている。

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