Regard, objet, symbole, la tour Eiffel est tout ce que l'Homme met en elle et ce but est infini. (Roland Barthes, La Tour Eiffel)
視線であり、対象であり、象徴であるエッフェル塔は、人間がそこに託すあらゆるものとなり、その行き着く先は無限なのである。 |
ロラン・バルト(Roland Barthes 1915年~1980年)は、ソシュールの影響を受けた構造主義の思想家・批評家と見なされることが多いが、自身はこれを嫌っていたという。実際、バルトの思想や著作は常に変容し、斬新であった。雑誌記事の構造分析を行った『モードの体系(Système de la mode)』やバルザックの短編を561の小節に分け詳細に分析した『S/Z』などをはじめとして独自性が際立っている。古典悲劇作家ラシーヌを論じた『ラシーヌ論(Sur Racine)』や引用した『エッフェル塔(La Tour Eiffel)』においても、バルトの思考は常に刺激的で、文体もそれに見合うように斬新である。
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