L'art s'enrichit par le style et s'appauvrit par la tradition. (Alfred Cortot)
芸術は様式によって豊かになるが、伝統によっては衰えていくものである。 |
アルフレッド・コルトー(Alfred Cortot 1877年~1962年)が20世紀前半のフランスのみならずヨーロッパを代表するピアニストであることは紛れもないが、それだけではない。前回取り上げたイヴ・ナットがピアノに専念していたのと対照的に、コルトーはピアニストであると同時に、『神々の黄昏』のフランス初演を指揮した指揮者であり、カザルス三重奏団で活躍した室内楽の名手でもあった。さらに教授を務めていたパリ音楽院の教育に不満を持ち、自ら音楽学校「エコールノルマル音楽院」を設立して後進の指導にあたるとともに、今もなお現役の教則本や、ショパンやフランスのピアノ音楽に関する優れた著作も残している、教育者・著述家でもあった。
アルフレッド・コルトーについてもっと知りたいなら、 → 日本語版 Wikipedia → フランス語版 Wikipédia |